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撮るのが好き

私が入院する1週間ほど前、
「看護学生がツイッターで臓器写真を公開した」
というニュースが流れた。

この学生に非があるのは確かだ。
●写真に添えられていた言葉は、献体してくださった患者さんへの侮辱であること
●そのような画像を見せられる側の心情を考えていなかったこと
など、様々な角度から「非がある」と言えるだろう。

このニュースが流れる前だが、私は耳鼻科のK先生から、
「今回は、患部を直接撮った写真をホームページに載せんようにね。ハント症候群の写真を載せるのとは違うからさぁ」
と注意を受けている。

ただ、私は
「病気になってから慌てて知識を得るのではなく、まだ肉体的・精神的に余裕があるときに、あらかじめ知識を得ておく」
ということが、後にどれだけ役立つか、身をもって知っている。

それは、2008年の夏、S先生との話の中で起こった。
偶然に「内臓」の話題になり、S先生が病理学か解剖学か、そういった本を開けて見せてくれた。S先生がたまたま開けたページには「腸穿孔」の解説が書かれていた。

その3日後、私の祖母が腸穿孔になり、救急搬送・緊急手術を受けた。
執刀した医師の説明を受ける際には、「腸穿孔」のイメージをおぼえていたということが、私の気持ちをとても落ち着かせてくれたのだ。

腸穿孔のようなマニアックな写真までは探さなくてもいいけれど、もっと「内臓」がどういう風になっているのか、私たちは積極的に知るべきだと思う。

さて、人工肛門を造ってもらった祖母と過ごす日々の中で、私のメニエール病が再発。
「オージオグラムの結果をコピーしてもらうように」
とK先生に促された。
紙製のデータをコピーしてもらうとともに、デジカメで撮影するようになったのはいつごろからだったか?

乳房の症状が激しくなり、1晩で汚れに汚れてしまうTシャツを撮影するようになったのは?

このような習慣が、もともとあることをご存じないZ先生に、
「エコー画面を撮っていいですか?」
と聞いて、硬直されたのは仕方ない。

それ以来、ことあるごとに、
「撮っていい?」
「撮っていい?」
と聞く私に、
「写真撮るの好きじゃねぇ!」
と呆れたように笑ってくださったZ先生が大好きだ。

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