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「慕ってはいるけど、愛してはいない(笑)!」

2013年10月18日 起稿

今日はどういうわけか、いろいろな思い出が溢れてくるので、時間が許す範囲で書こうと思う。

私が、外科のS先生M先生に出会ったのは、10年ほど前のことだった。
当時、お世話になっていた婦人科の先生に、
「乳房がパンパンに腫れて、熱を持っているんです」
とお話ししたら、
「授乳期でない人の乳房の疾患は、外科で診てもらうことになるから」
と、院内紹介をしてくださった。

その日、初診外来にはM先生がいらした。
M先生はエコーの部屋にS先生を呼んで、いっしょに診察してくださった。
M先生S先生と私が、三人で一緒に会う機会は、その後ずっとなかった。
2013年7月、入院中の部長回診で会ったときまで、ずっと。

私は乳房の経過観察のために、S先生の外来に通うことになった。
だから、M先生は私のことなんかそのまま忘れても良いはずだった。

初診から5年ほど経ってS先生が転勤されるとき、
「Mに頼んどこうか(笑)?」
って言ってくれた。
それは、私がM先生を「好き、好き」と、あまりに騒ぎ立てていたから。
S先生も、M先生に引き継いだこの時点で、私のことを忘れたって良かったはずだ。
その後もずっと、色々なことに付き合わせて、ごめんなさい。

M先生に診て頂いた2年の間、私は祖母の介護でへとへとになり、メニエール病が再発し、子宮の痛みが強く鎮痙剤の筋肉注射が必要になったりと、本当に色々と心配をかけた。
M先生に、
「S先生を愛してるんですよね」
と言ったら、
「してへん!」
という短文の返事から、段々
「慕ってはいるけど、愛してはいない(笑)!」
のような複雑な返事を頂けるようになったのは、今、思い出しても笑えてしまう。

M先生からS先生へ、再び引き継いでもらうことになったとき、
「ふゆうさんのサマリは書かへんで。S先生がよくご存知やと思うから」
ってM先生は言ってくれた。
想えば、私がS先生に話したことは、M先生にも分かってもらえると確信できたし、M先生に話したことは、S先生にも話すことができた。離れているのに、いつも一緒なんだと思える二人が、とても羨ましかった。

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