「これが私の人生です」
私の入院予定を知っていた数少ない人たちに、「退院できることになりました!」と連絡をした。
その中でもY先生はとても喜んでくださった。
入院する少し前、私はハント症候群にかかったけれど、主治医のK先生は学会で留守だった。そのため臨時的に、Y先生にアドバイスを頂いた。Y先生は、2008年から2009年にかけて、私のメニエール病が再発した際にも、とてもお世話になっている。
Y先生は、
「患者さんが一生懸命生きていくことのお手伝いをするのが、僕らの生業ですから」
とおっしゃったことがある。
「カッコいい……」
いつか私も、こういう言葉を言えるようになりたいと、心から思った。
だからY先生に、
「『これが私の人生です』と言える生き方を見つけられるよう、生きてゆきます」
と、(一方的に)約束をしたのだ。
これから、どんなに辛いことがあっても、たとえ真っ暗闇に放り出されたような気分になって、自分の心すら見えなくなったときでも、「これが私の人生です」と言える日が来ることだけは、信じていたいと思う。