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退院から3ヵ月

乳腺外科への入退院に関しては、「記録をあえて書こう」という意識はなかった。

耳鼻科のK先生は、
「普段、隠している部位の写真を、わざわざホームページなんかで見せると、ふゆうさんの意図はどうであれ、変な受け取り方をされるリスクのほうが大きい」
とおっしゃっていて、私もそう思っていた。

写真を見せるのと、文章で説明するのとは雲泥の差があるにしても、乳房の手術を受けた人は、内リンパ嚢開放術を受けた人にくらべてたくさんいる。私が書かなくても「情報がない」と困る人は、まぁいないだろうとも思った。

それでも、今こうして書いているのは、「書くのが楽しいから」という理由だけだ。
麻酔から覚めてZ先生を探した時の気持ちや、術後すぐにM先生と会えた時のこと、部長回診の朝にZ先生だけじゃなく、S先生M先生と一緒に会えたこと。
そういう部分が、私の中にキラキラ輝く思い出として残っていて、それを文章にすることが楽しくてたまらない。

「ただ、楽しいから書く」という気持ちを、思い出すことができた記念として、書き残しておく。

退院後3カ月も経って、なぜそういう気持ちになったのか。
私にはわからなくても、神様(あるいは、何か大いなる存在)は、ちゃんとわかっている。
いつか「書いておいてよかった」と思えるときが来るのだろう。

2013年10月23日 脱稿

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