★本ができました★アマゾンや書店さんでお買い上げいただけます

今日から病気も友達 (MyISBN - デザインエッグ社)

新品価格
¥2,160から
(2017/2/11 18:14時点)


BPPV(良性発作性頭位めまい症)になった話

NEW!!
4回目のBPPVになった話をアップロードしました!
http://fuyuugoout.web.fc2.com/op/BPPV4.html

3回目のBPPVになった話をアップロードしました!
http://fuyuugoout.web.fc2.com/op/BPPV3.html

左耳のBPPVになった話をアップロードしました!
http://fuyuugoout.web.fc2.com/op/BPPVleft.html

目次

【0】はじめに
 【0−1】「かなり時間がある」という方は
【1】 めまいが起こるまで 
 【1−1】 親族間の揉め事 
 【1−2】 父の入院 
 【1−3】 確定申告で多忙 
 【1−4】東北地方太平洋沖地震の影響 
 【1−5】メニエール病再発の物語を意識し始めたのは 
 【1−6】月経困難症 
【2】 頭位めまいが起こる 
 【2−1】 初めの頭位めまい 
 【2−2】翌朝の頭位めまい 
 【2−3】専門家のアドバイスを受ける 
 【2−4】秘密のおまじない 
【3】 症状を観察
 【3−1】BPPV(良性発作性頭位めまい症)とは 
 【3−2】心の病気との見分け方 
 【3−3】メニエール病の症状との違い 
 【3−4】メニエール病再発のときと今の違い 
【4】終わりに 

NEW!!
BPPVが治るまでの話 をアップロードしました。
http://fuyuugoout.web.fc2.com/op/afterBPPV.html

  トップへ戻る

はじめに

良性発作性頭位めまい症(Benign paroxysmal positional vertigo)とは
「頭の向きを変えたときに起きるめまい=頭位めまい」を起こす病気
です。

私自身、知識としては知っていましたが、
実際に体験すると「知識が自分のものになった」という感じがしました。

メニエール病によるめまいと、
BPPVとの違いを感じました
ので、書き残しておこうと思います。

BPPVそのものの説明は後に行うとして、まず自分の体験について書くことにします。

K先生からいただいたメッセージです。

メニエール病の方で途中BPPVを起こして
メニエール病の再発と勘違いして落ち込む方が多いのは事実です。

耳鳴、難聴を伴わない、
寝起き寝返りで起こる、
じっとしていれば数分で止まる、を満たしていればまずBPPVです。
皆さんに閲覧してもらってください。


  トップへ戻る

「かなり時間がある」という方は

メニエール病再発の記録の【8】くらいまでを読んでいただけると
「共通点がある」と思えることでしょう。
http://fuyuugoout.web.fc2.com/op/saihatsu.html

読む時間のない方のために、共通点・違う点を整理しておきます。

2008年8月
メニエール病再発のとき
2011年3月
BPPVのとき
親族間の揉め事 「祖母の介護を一人でやるのは
 限界になってきた」
と私が言ったことで、
揉め事になっていました
私自身の気持ちの整理が
まだついていないので、
伏せさせてください。
家族が救急搬送された 祖母が腸穿孔で。
入院期間は2ヶ月ほどでした
父が急性胆管炎で。
入院期間は3週間でした
仕事が多忙 多忙でしたが、
日常業務の範囲内での多忙さでした。
確定申告の時期でもあり、
地震の影響をカバーする仕事もあり、
途中からは激務化していました。
飲酒について 「元気を出すため」と思い、
酒量が増えていきました。
「父が退院するまで、
酒は飲まない」と決め、
守っていました
他の科の症状はあったか? ありました。
ありましたが、
メニエール病再発時の苦しさを10とすると、
せいぜい2〜3程度の苦しさでした。
体重の変化は?
(身長 167センチ)
49キロ→44キロ
50キロ→48キロ
症状の気づき方 メニエール病の再発には、
Y先生に難聴を指摘されるまで
気づきませんでした。
自分でめまいに気づきました。
耳鼻科の主治医 Y先生
(笑顔がステキ)
K先生、執刀医でもある
(お考えがステキ)


  トップへ戻る

めまいが起こるまで

【1-1】親族間の揉め事

2011年1月に、親族間の揉め事がありました。


2011年3月時点で、揉め事のピークは去りましたが、
すっきり解決とはいかない状況でした。

  トップへ戻る

【1-2】父の入院

3月2日夕方、父が職場を早退してきました。

数時間後に、黄疸が出ていることに気づき、救急車をお願いしました。
急性胆管炎との診断で、まずはENBDという処置をしていただき、
先生からは「入院は2〜3週間くらい」とのお話がありました。

急な入院でしたので、私は仕事を中断しておりました。
〆切に間に合わせるために、
2日ほど寝ずに仕事をし、なんとか間に合わせました。

私の場合は睡眠薬を飲まなければ、起きていることは可能です。
ただ体調は悪くなりますし、顔色もとんでもない状況になりました。

3月4日、精神科のL先生のところへ行きました。
精神科医院は父の入院先のすぐそばです。

L先生は状況を聞いてくださった後に言いました。

「睡眠時間は、確保できていますか?」
「えっと、急なことだったので、2日ほど寝ていません」
「できれば睡眠時間は、確保するようにしましょう」
「はい」
「それと、これまで親族間の揉め事についてはお伺いしてきましたが」
「はい。あの、今は気にしないことにします。父が、退院してから気にします」
「そうですね(笑)。
 それができそうなら、大丈夫ですよ。
 苦しくなったら、いらしてくださいね」

私は祖母の介護をした経験があるので、
父の付き添いに行くと、
着替え・簡単な寝具の交換・簡単な清拭などは、なんとか出来ました。

看護師さんから褒めてもらえると、嬉しくなりました。
↑子どもみたいですね。

3月8日、喘息&アトピー皮膚炎&貧血を診ていただいている
内科のH先生のところへ行きました。

「あの、1個お願いがあって」
「どうしたん?」
「父が、救急搬送されて」
「えぇ? いつ?」
「2日の夜です。それで、あの、H先生のところって、
 メリスロンかメチコバールか、ありますか?」
「両方ありますよ」
「あの、祖母の介護のときみたいになったら困るんで、
 もしよければ1週間くらいもらえたら、嬉しいんですが・・・」
「いいですよ。どういう飲み方をしてたかなぁ?」
「大昔過ぎて、憶えてないんですよ・・・」
「はははは(笑)。この間、耳の手術から10年って言ってたもんなぁ
「はい」
「1日3回、1週間飲んでも大丈夫なように出しておきます」
「ありがとうございます」

「でも、それで足らんかったら、どうするん?」
「もし症状が出た場合で、
 それを飲みきっても、症状が治まらないとかだったら、
 耳鼻科の先生に診てもらったほうが、いいと思うんです」
「確かに、そう思います。じゃあ、そういう形で出しておきますんで」
「ありがとうございます」


  トップへ戻る

【1-3】確定申告について

H先生の診察の途中です。

「今は、確定申告とか忙しい?」
「そうですね。
 今年になった時点で、帳簿付けが完全に遅れてたんで」
「前も言ってたなぁ(笑)。
 もうちょっと早くから、帳簿つけたほうがいいで(笑)」

開業医で医療法人化していない先生と私(ライター)は、税法上は同じ立場なのです。
確定申告時期になると話が合うのは、このためです。

ただ年収が大幅に違うことと(号泣)、
ライターは個人事業税を払わなくて良い点が違うのです。



  トップへ戻る

【1-4】東北地方太平洋沖地震の影響

3月11日9時過ぎ、精神科のL先生のところへ行きました。

「お父さんのことは、少しずつ良くなられているようで、安心しましたね」
「はい、ありがとうございます」

「お薬ですけれど、睡眠は取れてますか?」
「はい、今のお薬でいけると思います。睡眠の質的にも」
「デパスは、2週間分、お出ししましょうか?」
「はい、お願いします。それとリ○○ンがあれば欲しいなぁ」
「そうやって、無理に起きていても、誰も喜びませんよね(笑)?」
「はい。今度、体調を崩して共倒れになったら、
 いろんな人を悲しませるだろうと思っているのです」

このおよそ6時間後、東北地方太平洋沖地震が起こります。

大阪にいる私は、e-Taxを使って、確定申告作業中でした。
パソコンの画面を長時間見つめながらの作業です。
しかも、思わぬエラーが起こったり、記入のやり直しをしたりと、
神経を使う作業でもあります。

そのため「地震のゆれ」は、
軽いめまいを起こしているように、感じておりました。

「何か変だ」と気づいたのは、
照明器具・額縁などががゆれていることに、気づいたときでした。

今回の地震では、インターネットが情報源として役立った方も多いでしょう。

私は主にツイッターを使用して、
知人と連絡が取れるかどうかを試していました。
被災地域に電話をかけることは、かえってご迷惑になるからです。

いつもは、私のようなSOHOの多くが、
クライアントとの物理的な距離を気にすることなく、仕事をしています。

ただ、今回の地震に際しては「物理的な距離がある」ことが、
はがゆくて仕方ありませんでした。

2日前まで、新規の企画の話をしていたクライアントが、
「今は元気でいるのか? それとも悪い事態になっているのか?」
がまったくわからず、見に行くこともできないのです。


  トップへ戻る

【1-5】メニエール病再発の物語を意識し始めたのは

ようやく、皆さんの無事が確認できたのは、3月14日の午後のことでした。

この頃から
「被災地の方、テレビやラジオが充分使えないので、
それらの機器を使える人々が、被災地の方の代わりに情報収集をする」
という動きが、ありました。

これは、私とクライアントとの関係だけではなく、
様々な方が自主的に行うようになっていったのです。

また、急激な人手不足が起こってしまったために、
普段よりも業務量が多く
なりました。
普段より〆切の短い仕事、予備知識のない急な仕事も、
お引き受けするようになりました。

親族間の揉め事・父の急病・仕事の忙しさ。
さらに、婦人科的な体調の変化が加わりました。


これだけの条件がそろえば
「メニエール病再発の経緯」を思い出してしまいます。
http://fuyuugoout.web.fc2.com/op/saihatsu.html

あまりにも、似たような流れをたどっていることに、
この文章を書きながら驚いているほどです。

「今度は、どんなに疲れていても、酒は飲まない」
「今度は、意識的に息抜きの時間を作る」

このことは守らなければならないと、心の中で何度も繰り返していました。

3月18日、婦人科のT先生のところへ行きました。
先月、血液検査をしていただき、
その結果を聞くことを楽しみに(?)していました。

貧血に関する値に問題は無く、
腫瘍マーカーの値もあまり変動はありませんでした。

しかし「プロラクチン」というホルモンの値が高いことは指摘されます。

色々とお話をした後「今日は欲しいお薬は?」と聞かれます。

「ボルタレンSRとブスコパンは欲しい」
「わかった。他は?」
「シアナマイド」
「・・・は? え? なにそれ?」
「酒を飲んだら、悪酔いする薬です」
「なんに使うの?」
「酒を飲み過ぎるのを防ぐんです」
「そんなに、飲んでんの(笑)?」
「今、一滴でも飲んだら破滅やと思うんで、飲んでないです(笑)」

「お父さんは、どうなんや?」
「(T先生のところへ行った日から見て)昨日、ERCPをしていただきました。
あと1週間くらいで退院できるって」
「そうか。良かったな」

婦人科のT先生は、本当にあたかたい先生なのです。


  トップへ戻る

【1-6】月経困難症

3月19日より、月経困難症の症状が強くなってきます。

私の場合は、月経困難症が強くなると
どうしても食欲はなくなりますし、水分も摂れなくなります。

ここ数年は、月経困難症の時期には、
3度の食事が取れなくても、塩水くらいは飲むように注意しています。

ただ、それより以前は
「丸1日食事も取らず、
 夜寝る前になって初めて水を飲んで、気分が悪くなる・胃痙攣を起こす」
ということも、よくありました。

今回は、父の事情と、地震による激務があったので、
ついつい食事や睡眠を疎かにしてしまって
いました。

「ふと気づいたら、今日は牛乳しか飲んでいない」

特に20日、21日はそんな風に過ぎたと記憶しています。


  トップへ戻る

頭位めまいが起こる

【2-1】初めの頭位めまい

21日深夜、布団にはいって「あったかいお布団・・・」と思いながら、
右に寝返りを打った瞬間に、激しいめまいに襲われます。
「あったかいお布団・・・」で思考は中断され、非常に慌てます。
あまりの激しいめまいに驚き、体を動かすことが怖くて固まっています。

この時点では 「メニエール病の再々発?」と考えていましたので、

「とっ・・・とりあえず・・・イソバイドを飲めば良いのでは?」

と、ゆっくり起き上がりながら、台所へ行こうとします。

ところが、 正座の姿勢になったとき、
確かにめまいはするのですが、楽になってきた
ことの気づきます。
「何か、変だ。メニエール病とは違う」と思うようになります。

回転性めまいはメニエール病と同じなのですが、
耳鳴りもしないし、
耳が聞こえにくくなること(難聴)や、
耳が詰まった感じ(耳閉感)もありません。


何よりも、メニエール病ならば
「めまいに取り込まれている感じ」がするのですが、
今のめまいは、テレビや映画の画面を見ているよう
「他人ごとのような感じ」がします。

今思えば、耳鳴りや難聴、耳閉感がまったくなかったために、
「他人事のようだ」と感じたのだと思います。

また、わずか数分で、めまいが治まってしまいいます。
メニエール病ならば、20分以上といった時間が掛かることが多いものです。

イソバイドは40mlを飲みましたが、あまりにも楽になってしまったので
「心の病気では?」と思ったほどでした。

「他人事だったような感じ、後から思えば夢のようだった、という感じ」
というのは、転換性障害の後の感じとそっくりだったからです。

私には転換性障害の既往があり、入院日記の16日目にも書いています。
http://fuyuugoout.web.fc2.com/op/syujyutsu.html#16

今回もそうではないかと、思ったのでした。



  トップへ戻る

【2-2】翌朝の頭位めまい

私は睡眠薬を飲んでいますので、眠る前に多少不安なことがあっても、
一定時間は眠ることができます。

3月22日の朝が来て目が覚めたとき
「昨日のめまいは、夢ではなかったのだ」と気づきます。
既に激しいめまいが起こっていたからです。
慌てるというよりは、「参ったな」という言葉が、心に浮かんでは消えます。

「昨夜もイソバイドを飲んだら治まったから、試しに飲んでみようか」
と思い、起き上がり、とりあえず正座します。
すると、すーっと楽になっていきます

昨夜と同じだなぁと感じます。

イソバイドを40ml服用します。
わずかにふらつき、たまに家の中の家具にもぶつかって歩きながらも、
難聴・耳鳴り・耳閉感などはないことに、気がつきます。
そして、2分ほど待つだけで、激しいめまいは治まっていきます。

食パンにマヨネーズを塗って焼いたものを食べて、
牛乳を飲んで、掃除機をかけて洗濯をして、と過ごしているうちに、
「今朝のめまいは、本当に起こったことなのか?」
ということすらも、自信が持てないほどになってきます。


父の病院へ行くと、
退院に向けての準備のために、荷物がずいぶん整理してありました。

退院できることを喜ぶ父に、
今すぐに「めまいがして・・・」という話をする必要はないでしょう。
しかし、実際に退院してから、
私の体調が悪く、解決法もないとなれば、父が気を使ってしまうでしょう。

何らかの解決法はないでしょうか?

こういう場合は、専門家のK先生にお伺いするのが、一番です。


  トップへ戻る

【2-3】専門家のアドバイスを受ける

K先生にお伺いしてみます。

「昨夜と今朝、回転性のめまいがあって、
 イソバイド40mlを飲み、5分以内に治まりました。
 難聴・耳鳴りなどは感じませんでした。

 これは、すぐに受診するほうがいいですか?
 次の診察日まで、繰り返すかどうか観察するだけで、大丈夫ですよね?
 自分では心の病気では?とも思えるんですが。。。」

今、考えると「大丈夫」と言ってほしいために、
かなり偏った表現をしていることに気づきます。

ちなみに、メールや電話などによる医療相談の限界は、
この点にあるといわれているそうです。

このときの私のように
「質問する者の願望を込めた文章」「ある答えに誘導したいための文章」を
書いてしまうケースもあるので、
正確な情報を、正確に共有することができにくいケースも、あるのです。

これ以上は、話が逸れますので、またの機会に述べることにします。

K先生から
「大丈夫。メニエール発作ではありません。
 よく食べて、よく寝てください」

こうお返事をいただいたときは、本当に安心したものです。

「ありがとうございます。
 ちなみに、寝るとめまいがひどくなって、
 正座や立て膝だと楽になりました。

 もうすぐ父が退院できるので、すこし楽だと思います」

きっとK先生は「寝るとめまいが・・・」の部分を読んで、
「ソレヲ サキニ イエ!!」と思われたことでしょう。

「その症状ですと『めまいの待合室』の目次4番にあるBPPVでしょう。大丈夫」

そこで「めまいの待合室」を開いてみます。

44ページから始まる
「良性発作性頭位めまい症」の説明を読み、
確かに当てはまることが、いくつもあると気づきます。

私は、この本の何を読み取っていたのでしょう?
 何をわかったつもりに、なっていたのでしょう?

「知識として知っていること」
「知識を自分のものにすること」の違いを、感じた瞬間でした。

「今日はBPPVのことを教えていただき、
 ありがとうございます。とても安心しました。

 短期間で治ってしまうなら、せっかくの機会ですから、
 症状を観察しておいて、メニエール病との違いを、
 他の患者さんにお伝えできればいいのかもしれませんね。

 本当に、ありがとうございました」


  トップへ戻る

【2-4】秘密のおまじない

BPPVらしいことがわかって安心したのも、本当の気持ちです。
ただ、めまいは怖いのも事実です。
ジェットコースターやお化け屋敷が怖いのと、同じ感覚です。

私にはとても信頼している方がいて、
親族間の揉め事や、父が救急搬送されたときなど、
その方にずいぶんと、心を支えていただいたと思っています。

3月22日、寝る前に
「目が覚めたとき、激しいめまいがしていたら怖いな」と思ったので、
信頼しているその方の写真を、そばにおいて寝ることにしました。
単純なことですが、気持ちの上では、ずいぶんと楽になりました。

そして、3月23日には、父が退院することができました。



  トップへ戻る

症状を観察


頭の向きをどのように変えたらBPPVの症状が出てしまうかは、
人によって違うそうです。

たとえば、私の場合は
「寝ているとめまいがひどく、正座や立て膝になると楽になる」
というパターンでした。
メニエール病では、このようなことはありませんでした。

私は、体の右側を下にして横になると、頭位めまいが起こりました。
そのまま我慢して寝ていると、
地面に体が沈んでいきそうな感じ、
エレベーターで地下へ降りていくときのような感じがしました。

さらにそのまま、横になっていると、めまいは徐々に治まっていきました。

掃除機をかけるときや、髪を洗うときには、前傾姿勢になりますが、
私の場合はそのことだけで、頭位めまいが起こることは、ありませんでした。

  トップへ戻る

【3-1】BPPV(良性発作性頭位めまい症)とは

「頭位めまい」とは頭の向きを変えた時に起きるめまいです。
BPPV(良性発作性頭位めまい症)とは、頭位めまいを起こす病気です。

めまい専門外来を訪れる患者さんのうち、
およそ半数はBPPVだという統計があるそうです。

BPPVの患者さんは、
「耳石」が三半規管のなかに迷い込んで、
回転性めまいを感じてしまうのだそうです。

耳石は本来、内耳の「前庭」という場所にあります。
ところが、何らかの理由で
耳石がはがれ、三半規管の中に迷い込むことが、BPPVの原因となるそうです。

耳石はもともと、前庭で新陳代謝を繰り返しているもので、
三半規管に入り込んだ耳石も、いずれは代謝されてしまいます。
そのため、BPPVも数週間〜1ヶ月程度で、治まってしまうそうです。

ただ、頭位めまいの不快な感覚が、長期間残ってしまう患者さんには、
エプリー法やレンパート法などの理学療法が行われることもあります。

どの治療法をどのように行うのが最適か、ということは人によって違います。
耳鼻科の先生が眼振の様子を見て、
「どの半規管に耳石が迷い込んだか?」をはっきりさせることが、
最適な治療法を選ぶために必要です。


  トップへ戻る

【3-2】心の病気との見分け方

【注意】
私の場合はこの方法で見分けていただきましたが、
他の方法を取ったほうがいい場合も、あるかと思います。
あくまでも「私の場合」ですので、ご注意下さい。

3月25日、精神科のL先生のところへ行きました。

BPPVらしき症状があったこと、
初めは「転換性障害では?」と思ってしまったこと、
K先生から「BPPVの可能性が高い」とアドバイスいただいたことを、
お話します。

「ふゆうさんは、どちらの耳が原因だと思いますか?」
「右です」
「右斜め45度に顔を向けて、体重を後ろに倒してみてくれますか?」
(注意:背もたれのある椅子で行っています)

「そのうち、どこかでめまいが起こりますか?」
「・・・はい、起こります」
「それで、頭位めまいが起こるようでしたら、BPPVの可能性が高いですね。
 左が原因だったら、左斜め45度に顔を向けて、
 同じように体を後ろに倒していくと、めまいが起こるんですよ」
「そうなんですか!?」

一つ賢くなりました。ありがとうございました。

  トップへ戻る

【3-3】メニエール病の症状との違い

あくまで、私の感じたことですが、次のような違いがありました。

メニエール病のとき BPPVのとき
めまいの質は? 回転性めまい 回転性めまい
(あまり怖くなかった)
めまいの前兆は? 耳鳴り、耳閉感などが、
先に起こることも多かった
体を動かしたとき
(寝返りなど)
めまいと同時に
何か症状があるか?
耳鳴り、耳閉感などがあったり、
ラジオやテレビなどかけていると、
難聴に気づくこともあった。

めまいの時間が長くなれば、
吐き気や、冷や汗、動悸なども。
めまい以外の症状はなかったので、
非常に変な気分だった。

テレビや映画の画面を見ているような、
他人事のような感覚が強かった。
持続時間は? 20分以上は続いた。
2分以内
治まった理由は? めまい発作がおさまるまで、
横になったり、
安全な場所に座ったりして、
治まるのを待った。

寝ているとめまいがして、
正座すると治ることに気づき、
そのようにした。
服薬はしたか? めまい発作が長く続くときは、
セディールなどを飲んだり、
メイロンの注射・点滴を受けたりした。
すぐ治まったので
イソバイド40mlを飲んだくらい。
他に違ったことは? 私の感覚なんですが、
めまいの世界に
「取り込まれる」感じがする。
私の感覚なんですが、
映画やビデオを見ているような、
他人事のような感じがする。


  トップへ戻る

【3-4】メニエール病再発のときと今の違い

他の科の症状・治療の違いを比べてみました。

2008年8月ごろ
メニエール病再発のとき
2011年3月
BPPVのとき
内科・皮膚科 喘息は出ていない。
真夏のため、皮膚炎は悪化気味。
貧血はチェックしていない。
冬の終わり〜春の初めのため
夜中に激しい咳が出ることはあり。

父の入院後すぐに、
メリスロン、メチコバールを
応急処置として処方くださる。

貧血は「大丈夫そう」と言ってくださる。
外科 介護で無理を重ね、
極端な痩せ方をして、
M先生から
「自分はどやねんっ!!
 大丈夫なんかっ!?」
と注意される。

職業が外科医のSさんから、
アルコールの飲み方を注意される。
(今でも、からかわれる)
偶然にも外科へ行く時期でなく、
特に動きはなし。

婦人科で
プロラクチン値の上昇を指摘され、
近いうちに話す約束はある。
婦人科 ホルモン療法が中心。
止血する場合なども、
原則はホルモン剤で対処。
ホルモン剤を使わず、
対症療法が中心。
精神科 睡眠薬、抗不安薬などを使う。
介護の終わりごろ、
抗うつ剤をいただくようになる。
2008年8月の半分に減らしている。
特に増量はせず、
何かあったら精神療法と
抗不安薬の頓服で対処。

見やすくするために、
冒頭に載せた表をもう一度、載せておきます。

2008年8月
メニエール病再発のとき
2011年3月
BPPVのとき
親族間の揉め事 「祖母の介護を一人でやるのは
 限界になってきた」
と私が言ったことで、
揉め事になっていました
私自身の気持ちの整理が
まだついていないので、
伏せさせてください。
家族が救急搬送された 祖母が腸穿孔で。
入院期間は2ヶ月ほどでした
父が急性胆管炎で。
入院期間は3週間でした
仕事が多忙 多忙でしたが、
日常業務の範囲内での多忙さでした。
確定申告の時期でもあり、
地震の影響をカバーする仕事もあり、
途中からは激務化していました。
飲酒について 「元気を出すため」と思い、
酒量が増えていきました。
「父が退院するまで、
酒は飲まない」と決め、
守っていました
他の科の症状はあったか? ありました。
ありましたが、
メニエール病再発時の苦しさを10とすると、
せいぜい2〜3程度の苦しさでした。
体重の変化は?
(身長 167センチ)
49キロ→44キロ
50キロ→48キロ
症状の気づき方 メニエール病の再発には、
Y先生に難聴を指摘されるまで
気づきませんでした。
自分でめまいに気づきました。
耳鼻科の主治医 Y先生
(笑顔がステキ)
K先生、執刀医でもある
(お考えがステキ)


  トップへ戻る

終わりに

私は理系出身だからか、あるいは前世が猫だったのかもしれませんが、
「経験して分かる」「好奇心を満たす」ことに、喜びを感じるタイプです。

3月21日の深夜と、22日の朝、目覚めたときは
BPPVのことをよく知らず、回転性めまいに驚きました。

ただ、BPPVならば、数週間〜1ヶ月で治癒するのだということを知り、
「それならば、今の内にいろいろな経験をしたい」
「せっかくの機会だから、メニエール病との違いを観察しておきたい」

と考えました。

私がインターネットの発達した現代に生まれてきて、
様々な症状・検査・治療を体験して、書き残せる環境に居るのは、
多分、神様から、
「他の人に、様々な経験を、実感を込めて伝える」
という役割を頂いているのでしょう。

BPPVが治ってしまうことは、嬉しいのですが、
エプリー法などの治療法を、経験してみても良かったのでは? とも思っています。
(もちろん、お医者さんの負担になることも、いけないのですが)

ここまで、長文にお付き合い頂き、ありがとうございました。

私のめまいは、やがて消えてしまうでしょうけれど、
私の「BPPVになった話」がどなたかのお役に立てましたら、嬉しく思います。


Web拍手です
心に何か残ったらクリックしてください


NEW!!
BPPVが治るまでの話 をアップロードしました。
http://fuyuugoout.web.fc2.com/op/afterBPPV.html

  トップへ戻る
▲このページのトップへ戻る

inserted by FC2 system