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今日から病気も友達 (MyISBN - デザインエッグ社)

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3回目のBPPVになった話

【0】はじめに
【1】 めまいが起こるまで 
 【1−0】2月13日の診察 
 【1−1】 高プロラクチン血症 
 【1−2】 スーパービジョン 
 【1−3】 徹夜が2日続く 
【2】 頭位めまいが起こる 
 【2−1】 初めの頭位めまい 
 【2−2】症状を観察 
 【2−3】専門家のアドバイスを受ける 
 【2−4】なぜか身体が重い 
【3】治るまでの流れ
 【3−1】鉄欠乏性貧血になっていた 
 【3−2】貧血の回復 
【4】終わりに 

はじめに

良性発作性頭位めまい症(Benign paroxysmal positional vertigo)とは
「頭の向きを変えたときに起きるめまい=頭位めまい」を起こす病気です。

この病気自体は、怖いものではありません。
ただし、BPPVだと思い込んでいて、他の危険性の高い病気だった場合には、
後悔してもしきれない事態になります。

初めてめまいが起こったときには、自己診断は避けて、
●回転性めまいだったか、ふらふらと身体がふらつくめまいだったか
●持続時間はどのくらいだったか
●耳鳴り、難聴、耳閉感はあったか
●頭痛、手足のしびれ、言葉が出ないなどの症状はないか
を医師に伝えるようにしましょう。

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めまいが起こるまで

【1-0】2月13日の診察

2012年2月13日、K先生の診察を受けています。
その様子は
BPPVになった話(左耳バージョン) 【3-3】2001年2月13日の11年後
に、既に書いていますので、詳細は省略します。

ちなみに、この日の聴力検査結果です。
私にとっては、すばらしく良い結果が出ています。



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【1-1】高プロラクチン血症

2012年2月、
高プロラクチン血症と思われる症状のため、
カバサール(麦角系アルカロイド誘導体)の服薬を再開しています。


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【1-2】スーパービジョン

2012年2月〜3月、いくつかの相談事をお受けしていました。
しかし、私の力不足により、相談を下さった方との接し方がわからず、
師匠にスーパービジョンを頂くことが続いていました。

また、今までお世話になった精神科の先生が別の道を歩まれることになり、
主治医が代わることになったのも、この時期でした。


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【1-3】徹夜が2日続く

2012年3月初旬、
急ぎの仕事をこなさなければならず、徹夜が2日続いたことがありました。
(正確な日付がわからず)。
この時点では、特に無理をしている、つらい、といった感覚はありませんでした。
次の日の仕事も通常通りこなせていましたので、
「忙しさが一段落したら、休めばいい」という感覚でいました。


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頭位めまいが起こる

【2-1】初めの頭位めまい

3月13日、11:30ごろ、
台所で、ややうつむき気味に用事をしていると、
食べ物のお皿が、ずるっとすべるような変な感覚が何度かありました。

「お皿が汚れているのかな?」
「テーブルを拭いたほうがいいのかな?」

と考えながら、うつむき気味だった姿勢をふと正したときに、
回転性のめまいが起こっていることに気づいた
のです。

初めは数秒から十数秒の短いめまいだったので、
「立ちくらみではないか?」と思ったほどでした。


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【2-2】症状を観察

めまいの始まり
今回は「目が覚めると回転性めまい」というパターンではなく、
朝から普通に過ごしていたのに、昼に突然めまいがした、という、
未経験のパターンでした。

回転の向きは時計回り。
前回は左耳が原因となってのBPPVでしたので、
時計と反対周りのめまいが、なんとも不条理な感じがしたものです。
それに比べれば、よっぽど楽なめまいだと改めて感じました。
(めまいがないのが、一番なんですよ!)

めまいの持続時間は、20秒もないと感じています。

耳鳴りや耳閉感は一切ありませんでした。
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【2-3】専門家のアドバイスを受ける

2月13日の診察で、K先生から
「BPPVを繰り返すかもしれない」として、メリスロンを頂いていました。
今までの経験から、
「初めの1日、2日さえ乗り切れば、後は慣れてくるし薬も要らない」
ということがわかっていた
ので、早々にメリスロンを飲むことにします。

その上でK先生にお伺いしてみます。


 K先生、ごめんなさい。BPPVだと思います。
 昼間に台所で急に時計回りのめまいがして、すぐおさまり、
 立ちくらみかもしれないと今まで様子を見ていました。

 横になってるとやっぱりめまいがしますが、難聴や耳閉感はないです。

 本当にごめんなさい、不注意だったのだと思います。
 また、メモは取っておきます。
 メリスロンは一度飲みましたが、今は必要なさそうです。


「不注意」と表現したのは、 今までの2回のBPPVが徹夜明けに起こっていること、
そして3回目の今回も2日連続の徹夜があったことを指しています。

そもそも、徹夜にならないようなスケジューリング、
場合によっては仕事を断ることも、心がけなければいけませんでした。


K先生からのお返事は「テレビでBPPVのことを放送していましたね」というものでした。
この当時、女子サッカー選手がBPPVになったことで、報道が盛んになっていたのです。


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【2-4】なぜか身体が重い

BPPVは、めまいを抑える対症療法が中心になり、
特に安静にする必要もありません。

初めの1日、2日くらいは吐き気が強かったので、
メリスロン、ガスモチンを服用して乗り切っていくつもりでした。

ところが、身体がどうも重くて、何もやる気が起きない状況になります。
レギュラーの仕事はなんとかこなしているのですが、
普段ならば1時間でできる仕事に1時間半も2時間もかかり、
仕事が終わると疲れきってしまうのです。

このときの状況を、K先生には次のように伝えています。


 K先生、今回のめまいはごく軽いと思うのですが、
 自分で思うよりストレスになっているのか、身体が重いです。
 知らないうちに睡眠不足になっているのかなぁ?



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治るまでの流れ

【3-1】鉄欠乏性貧血になっていた

2012年3月19日、
喘息や皮膚炎を診ていただいている内科の先生に、事情をお話ししました。

「……それは、耳の病気ではないように思う」
「そうですか?」
「だるいというのは、ちょっと気になるなぁ。院内でできる検査だけでもしよう」

採血していただき、肝機能、腎機能、貧血、炎症反応などを調べていただきます。

「ちょっと貧血気味やなぁ」
「あ、そうなんですか?」



「この程度で、非常に強い症状が出るかと言われれば難しいけれど」
「はい」
「最近の値で覚えているのは?」
「12月に婦人科で採血して、12.3か12かどちらかでした」
「3ヵ月で2.0くらい下がったならば、
 だるさという症状がでるのは、考えられなくはないねぇ」


フェロミア(鉄剤)を1ヶ月処方していただき、
その後の数値を見ながら、今後の方針を決めることになります。

BPPVのめまいは、20日にはほぼ感じなくなっていました。

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【3-2】貧血の回復

2012年4月5日、
婦人科でプロラクチン値を検査する約束があったので、
貧血のことを話して一緒に調べていただくことにします。



「回復してるんで、大丈夫やと思う。
 内科の先生は、今後のことをどう考えてはるの?」

「1ヶ月、フェロミアを飲んでみて、良くなってたら止めるって」
「たぶん、そうしても大丈夫や」

この数日後、内科での診察を受けて、フェロミアの中止が決まります。

「プロラクチン値は次のときまで待って」
「はい」
「高プロラクチン血症の症状は、残念ながら治まってないようやけど」
「まぁ、しょうがないです」
「しかし、長野行って、東京行ったんやて?」
「はい」
「前は、どこから帰ってきたんやった?」
「倉敷」
「ホンマに、よう頑張れるなぁ」
「ありがとうございます! あ、あの」
「どうしたん?」
「また、試験を受けたいかもしれない」
「かもしれないって何?」
「その試験は専門性があって、受けることでその世界にはまっていきそうで」
「僕が思うに」
「はい」
「もうはまってるやん(笑)」
「はまってますか(笑)」
「うん。少しでも勉強してみて、いややったらやめられるやん。
 始めへんかったら、やめることもできへんし」

「はい」
「頑張って!」
「ありがとうございます!」


終わりに

こうして、3回目のBPPVに関する出来事は、一応終結したと思っています。
私の経験が、皆様のお役に立てば幸いに存じます。

私たちの24時間は、全てがメニエール病やBPPVででき上がっているわけではありません。
「病気に負けない」ということは、
病気以外の時間を増やし、充実させていくことだと私は思います。

病気の時間は、たっぷり病気を味わえば良いのです。
なぜなら、病気が治ってしまったら、もう味わえないことばかりだからです。
(メニエール病について「治る」という表現が妥当かどうかは考える必要がありますが)

しかし、病気以外の時間が、私たちにはあることを忘れないでください。
それが私からのお願いです。

●くれぐれも自己診断は避けてください。
●医師に
 「回転性のめまいだったか」
 「身体がふらふらする感じだったか」を、
 しっかりと伝えるようにしましょう。



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目次

【0】はじめに
【1】 めまいが起こるまで 
 【1−0】2月13日の診察 
 【1−1】 高プロラクチン血症 
 【1−2】 スーパービジョン 
 【1−3】 徹夜が2日続く 
【2】 頭位めまいが起こる 
 【2−1】 初めの頭位めまい 
 【2−2】症状を観察 
 【2−3】専門家のアドバイスを受ける 
 【2−4】なぜか身体が重い 
【3】治るまでの流れ
 【3−1】鉄欠乏性貧血になっていた 
 【3−2】貧血の回復 
【4】終わりに 

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