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動揺病とメニエール病

素人があれこれ考えただけですので、医学的な部分で誤りがあるかもしれません。

動揺病(乗り物酔い)には、
メニエール病の主たる症状であるめまいは、含まれていません。
しかし、めまいを起こしている間の、気持ちの悪さは、乗り物酔いのような状況に似ていますね。


動揺病、乗り物酔いの原因は、次のようなことです。
1.眼から入る情報、内耳の平衡感覚との間にずれが生じる
2.そのずれが大きくて脳内で混乱する
3.吐き気などを生じる

私は乗り物酔いがひどく、例えば車に3分ほど乗ることも困難であった時期が、ありました。
快速でいう三駅くらいの移動が、非常に困難であったこともありました。

さて不思議なことですが、内リンパ嚢開放術を受けてから、
退院する際にタクシーを利用したのですが、
全く動揺病が起こらず、快適に帰宅することができたのです。

内リンパ嚢開放術を受ける前に、K先生に乗り物酔い、
動揺病の相談をしたわけでは、ありませんでした。
K先生からも動揺病、乗り物酔いが改善するかもしれない、
というお話は、ありませんでした。

しかし退院して、しばらく過ごすうちに、
動揺病がすっかり改善していることに、気がつきました。


一方で、しばらく後にパニック障害というものに、かかります。
パニック障害は、広場恐怖を伴います。
「広い場所が怖い」のではなく、
予期不安(もしパニック発作が起きたらどうしよう…)を持つこと、
パニック発作を起こした自分が、注目をされたり、人がいっぱい集まってきたら、どうしよう、
と思うことです。

私が思うにパニック障害の怖いところは、パニック発作そのものよりも予期不安にあります。
「発作を起こして、人にとんでもない迷惑をかけてしまうのでは?」という恐れがあるのです。
この予期不安は、メニエール病にも、起こり得ます。

予期不安が強いと、
「外出して、発作が起こるのを避けよう」
「誰かと一緒にいて、不安発作が起こったら、甘えよう」
という気持ちがわいてくるのです。

そうして、
「外出を避ける」
「一人になるのを避けて、誰かに依存する」
という事態に陥っていきます。

この記事のテーマである
動揺病、乗り物酔い」についても、
「車に乗って酔ったらどうしよう・・・」という気持ちが起こりうるのです。


しかし私には、信頼のできる精神科の先生が、いたのです。

先生が私に提案してくださったのは、森田療法でした。

発作が起きてもいいんだ。そういう自分を受け入れていいんだ。
不安発作をゼロにするのではない。
それを脇においておいて、家事・仕事ができるようになろう。

予期不安を持ちながらでも、
「思い切って外出をする」
「誰かに甘えず、一人で過ごしてみる」
という選択だってできるんだ。

そうした森田療法の訓練を行いながら、恐怖心、不安感と、付き合っていけるようになりました。

この考え方を身につけることができたとき、ちょっと悔しくなりました。
乗り物酔いや、メニエール病が最大にひどかったときに、
この考え方を持つことができれば、少しは状況が変わったかもしれない。
そんな風にすら、思ったのです。

私は、現在でもパニック発作を起こすことはあります。
先日も胸が焼けそうで、眠れない夜を過ごしました。

しかし、それはそれでいいのです。
夜が過ぎれば朝が来ますし、私を待ってくれている仕事、家事、そんなものがあります。

病気、特に慢性疾患には、何が何でも治癒を目指すのではなく、
共存するという考え方もあるんですね。

注意事項)多すぎ・・・
●医学的に素人である私には、
メニエール病動揺病、乗り物酔い、
そしてパニック障害に伴う乗り物恐怖が、どういう関係があったのか、不明です。

●森田療法の考え方は、私には合ったけれど、合わないという人がいるのも事実です。
●森田療法は、万能の精神療法ではありません。
●内リンパ嚢開放術は、動揺病を改善する手術である、
という説明は、受けていません。

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