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メニエール病と検査

素人があれこれ考えただけですので、医学的な部分で誤りがあるかもしれません。

メニエール病だけではなく、どんな病気でも、検査には次のようなものがあることでしょう。

1.メニエール病そのものの状態を調べる検査
2.メニエール病以外の病気の可能性を否定するためのスクリーニング検査
3.メニエール病の治療にとりかかることができるか、という検査
4.メニエール病の治療中に、他の病気にかかっていないかを調べる検査


1.メニエール病そのものの状態を調べる検査

メニエール病がどのような状況にあるか、問診が行われます。めまい、耳鳴り、難聴がどの程度進んでいるか、生活に支障があるか、繰り返し起こっているか、あるいは最近突然、一回だけ起こったか。

聴力の検査が行われます。これは、メニエール病の進行程度をしらべることもでき、前回、前々回・・・、と検査データを蓄積していくことに、意味があります。また、たとえば「昨夜の発作をまだ引きずっているか、あるいは発作は落ち着いているか」が、分かる場合もあります。

温度眼振検査というものが行われます。これは、耳の外側から水やお湯を入れて、内耳を刺激し、内耳の機能が正常かどうか確かめるものです。ややこしい話ですが「内耳が正常」だったら、この検査を受けると、あまりにも激しいめまいがします。内耳の機能が正常でないと、逆に検査中にめまいが起こりません。そのため、私の場合は、異常があると思われる側の耳から検査が行われ、慣れてから正常な耳を検査されました。

また、平衡機能検査は、温度眼振検査を含めて行われることがあります。

体平衡機能検査は、片足で立っていられる時間や、目を閉じたまま足踏みをする検査です。

電気的眼振記録法(ENG)は、額や目尻などに電極をつけて、走馬灯のように流れる光の帯の数を、被験者に追わせながら、目の動きを記録するというものです。

私はこれらの検査を、手術を受ける前に通っていた公立病院で、受けることができました。こうして、あらゆる検査を受けていると、時間がかかります。検査技師の先生と仲良くなっちゃいます・・・はははは・・・先生元気かなぁ・・・?

内リンパ嚢開放術を受けた病院では語音弁別検査を受けました。音声弁別の検査は、検査の機械から流れてくる「あ、き、す・・・」という言葉を、検査をしてくれる人(私の場合はK先生)に、伝えていく方法で行われました。文字として、書き取りをする場合もあるそうです。


2.メニエール病以外の病気の可能性を否定するためのスクリーニング検査

メニエール病以外にも、めまい、耳鳴り、難聴が起こる病気もあります。これらの病気を否定するために、検査が行われます。

脳のMRIを取るのは、脳に疾患があるかどうか、を調べるためです。また、貧血や起立性調節障害などでも、めまい、耳鳴りを感じる場合もありますので、血液検査もあります。


3.メニエール病の治療にとりかかることができるか、という検査

メニエール病の治療に用いられるイソバイドは、単にまずいだけではなく、れっきとした利尿剤としての役割があります。メニレット、ドライシロップなども同じです。

利尿剤を服用できるかどうか調べるには、他に身体の疾病があるかどうかを、チェックしなければなりません。そのために、事前の検査が行われることもあります。

内リンパ嚢開放術を受ける場合には、一般的にどんな手術の前にも行われる術前検査を受けます。血液検査(貧血、凝固系の異常の有無)、肺のレントゲン、心電図です。私は次のように書いたことがあります。

入院日記「入院までの簡単な経過」より

麻酔をかけられるかどうかの確認のため、血液検査、肺のレントゲン、心電図だけ、今日受けて帰りましょうか」とおっしゃる。それは「だけ」というのだろうか、と、「面白い先生だ」と思う。

この後に、中耳ターゲットCTを受けています。
これは手術中に、内リンパ嚢の在り処が分かりやすいように、受けるものです。


4.メニエール病の治療中に、他の病気にかかっていないかを調べる検査

メニエール病以外にも、めまいや耳鳴り、難聴という症状が出る場合があります。また、吐き気、動悸、不安といった症状は、メニエール病でなくても出ます。

私の経験では・・・
「何かめまい・耳鳴り・動悸がする」と思ったら、鉄欠乏性貧血であったこと。
「何か、動悸と軽い吐き気がする」と思っていたら、成人喘息であったこと。
などが経験としてあります。

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メニエール病の診断基準は、難病情報センター「メニエール病」の項目に詳しくあります。
http://www.nanbyou.or.jp/sikkan/113_i.htm

メニエール病は、われわれに「考える機会」を与えてくれます。
生活環境・仕事環境に無理はなかったか?
人付き合いで無理をしていないか?
自覚していなくても、何かのストレスを溜め込んでいるのでは? 

内耳からの「立ち止まってごらんなさい」というメッセージ、しっかりと受け止められるといいですね。


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