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相手の言った言葉を繰り返す「バックトラッキング」について
※※※素人があれこれ考えただけですので、医学的な部分で誤りがあるかもしれません。※※※
カウンセリング、傾聴などの知識が少しでもある方は、「相手の言った言葉を繰り返す」という手法をよく御存じでしょう。この手法は「バックトラッキング(おうむ返し)」と呼ばれています。
「はい」「へぇ」「そうなんだ」などの相槌を打つことに加え、適切な頻度で相手の言った言葉を繰り返します。すると、話している相手に「この人は、きちんと話を聞いてくれている」と、安心感を持ってもらうことができるのです。
「バックトラッキング」そのものの解説は、専門の書籍やネット上の記事などが多数ありますので、そちらをご参照いただくことにして、この記事では「私が感じている」ことを書きます。
「聞いてよ!」「大変だったんだよ!」がキーワード
バックトラッキングは、いつでも使えばよいのではなく、使うにふさわしい話題やタイミングがあります。
相手の心に「話を聞いてほしい」という気持ちがあるときに、使うと良いと私は思っています。
「ちょっと、聞いてよ!」
「今日、会社が大変だったんだよ!」
といった言葉で会話が始まるときには、「聞いてほしい」という心が相手にあるわけですから、積極的にこの手法を使えばよいでしょう。
しかし、自分から話しかけておいて、初めからこの手法を使うのも、良いことではないと思います。
家族や友人間でも使ってよい
この手法は、「カウンセリングの場だけでしか、使ってはいけない」というものではありません。日常会話を気持ちに良いものにするために、使えるときは使えばいいですよね。
ただ、私の場合は「仕事の場や、患者さんの話を聞くときには使えるのに、家族や友人間では途端に使えなくなる」という時期がありました。「勉強して身に着けた『手法』である」という意識があったためかと思います。
いつもいつも「手法である」と意識していたら疲れてしまいますので、「自分の言語の一部」になるくらいまで、使い込むことが大事なんじゃないかなと思います。
話を聞き過ぎてはいけない場合もある
相手が、精神病圏の病にかかっていて、妄想を持っている場合には、妄想の内容を積極的に聞くことで症状がひどくなるので気を付ける必要があります。
このような場合は「肯定も否定もせずに聞き流す」ことが理想なのですが、私はまだまだ未熟で、聞き過ぎたり、強引に話を打ち切ったりということが、何度かありました。
当事者だけではなく周囲の人に使っても良い
これは、バックトラッキングだけに限らない話なのですが。
たとえば「AさんとBさんが揉めている」という場合、AさんとBさんに直接働きかけることができれば、問題のスピード解決も可能かもしれません。Aさん、Bさんの心には、言いたいことがいっぱい溜まっているでしょう。
ただ、AさんやBさんに直接の働きかけができない場合には、周囲の人の話を聞くことも大事だと思うのです。
周囲の人だって、Aさん、Bさんのことでピリピリして、疲れ果てているかもしれません。誰かが周囲の人の話を聞くことで、周囲の人がAさん、Bさんに冷静に対処できるようになれば、その集団の空気が変わっていきます。
そして、遠回りではありますが、Aさん、Bさんの問題が解決に向かう一助となる可能性があります。
もしも皆さんが、メニエール病患者さんをはじめ、病気で苦しんでいる誰かの話を聞く機会があったら、バックトラッキングの手法を適度に役立てて頂きたいと思います。
※※※素人があれこれ考えただけですので、医学的な部分で誤りがあるかもしれません。※※※
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